ダイハツトールのファミリーカーレビュー!両側スライドドアのコンパクトトールワゴンを子育て世代目線で徹底解説

ダイハツ トールってどんな車?
ダイハツの「トール」は、5人乗り+両側スライドドア+全長3.7mというパッケージのコンパクトトールワゴンです。2016年11月発売、2020年9月の大幅改良で顔つきと安全装備を刷新しました。実はトヨタで大ヒット中の「ルーミー」はこのトールのOEM供給車。つまりトールは、あの人気モデルの”本家”にあたる存在です(開発・生産はダイハツが担当)。
パワートレインは1.0L自然吸気(69PS)と1.0Lターボ(98PS)の2本立て。軽のような取り回しと5人乗りの実用性を両立し、後席は大きくスライドして広大な膝前空間を作れます。予防安全のスマートアシストは衝突回避支援ブレーキ(対車両・歩行者)、誤発進抑制(前後)、コーナーセンサーなどを備え、改良で検知性能が向上しています。
グレードは標準系のX・Gと、エアロ仕様のカスタムG系(ターボ設定あり)で構成され、価格は約157万円から210万円。ボディサイズは全長3,700mm×全幅1,670mm×全高1,735mm、乗車定員は5名です。燃費はWLTCモード18.4km/L(NA・2WD)。ルーミーと中身は同一のため、「どちらを安く買えるか」という比較も本記事の重要テーマです。
ファミリーカーとしての魅力
①軽+30cmの全長3.7mで5人乗り、「軽では足りない、ミニバンは大きすぎる」の答え
トールの全長3,700mmは軽自動車+約30cm。それでいて乗車定員は5名で、子どもが2人に増えても、祖父母を1人乗せる日があっても対応できます。軽スーパーハイトワゴンからのステップアップ先として、サイズの心理的ハードルが最も低い5人乗りです。
最小回転半径4.6〜4.7mの小回りと見切りの良い四角いボディで、運転感覚はほぼ軽のまま。「大きな車は絶対に無理」というママ・パパの現実的な選択肢になります。
②両側スライドドア+低床366mm、子どもが自分でよじ登れて祖父母にも優しい乗降設計
両側スライドドア(パワースライドドアはグレード・オプション設定)と、地上から約366mmの低いフロアの組み合わせで、乗り降りのしやすさはクラストップ級。3歳児が自分でよじ登れる高さは、毎日の送迎の時短に直結します。
大開口のおかげでチャイルドシートの乗せ降ろしも無理のない姿勢で行え、腰への負担も最小限。ワンタッチオープン機能付きパワースライドドアなら、買い物帰りの「手がふさがってる問題」も解決します。
③後席ダイブイン格納でフラットな大空間、子ども用自転車もベビーカー2台も飲み込む荷室
後席は簡単な操作で床下へダイブイン格納でき、フラットで広大な荷室が出現します。子ども用自転車、ベビーカー2台、トイレトレーニング期の大荷物まで、日常の「積めない」をほぼ根絶できます。
買い物フックや収納ポケットも各所に配置され、道具としての完成度は高水準。後席を片側だけ倒せば「3人+長尺物」という積み方も可能です。
④1.0Lターボ(98PS)は登録車らしい余裕、家族4人+荷物の坂道も高速も不安なし
ターボモデルは98PSと軽ターボ(64PS)の1.5倍以上のパワーがあり、家族4人+荷物での登坂や高速合流でも余裕があります。軽からの乗り換えなら「エンジンに余裕がある」ことをはっきり体感できるはずです。
NAモデルも街乗り中心なら十分ですが、動力の余裕は安全余裕でもあります。生活圏に坂が多い、高速をよく使うご家庭はターボを軸に検討しましょう。
⑤ルーミーと中身同一だから「条件の良い店」で買える、相見積もりで賢く安く
トールとルーミーは中身がほぼ同一のため、「どちらの販売店がより良い条件を出すか」で選べるのが消費者側のメリットです。ダイハツ店は軽の下取りに強く、トヨタ店とは違う値引き・サービス構成を提示してくることも。
同一の車を複数の販売網で競わせられるのは、この兄弟車ならではの買い方。納期もブランドで異なる場合があり、急ぐご家庭には比較の価値がさらに上がります。
グレードをどう選ぶ?
Xは価格重視のエントリー。パワースライドドアの設定を確認の上、予算最優先ならここです。
Gは両側パワースライドドアや快適装備が揃う売れ筋の本命。子育て用途なら「Gを基準に、必要装備を足す」のが定石です。
カスタムG/カスタムGターボはメッキ加飾とLEDの存在感+ターボの動力余裕で、見た目も走りも欲しい方向け。総額は200万円超になるため、ソリオやルーミーとの相見積もりで条件を必ず比較しましょう。
チャイルドシートとの相性は?
トールの後席にはISOFIX対応チャイルドシート固定機構(ロアアンカレッジ・トップテザーアンカレッジ)が装備され、確実な固定が可能です。
低床フロア+スライドドア大開口の組み合わせで、チャイルドシートの装着も毎日の乗せ降ろしもコンパクトカー最良クラス。回転式の大型シートもスペースに余裕をもって扱え、後席スライドで荷室とのバランス調整も自在です。
全高1,735mmは機械式駐車場(1,550mm制限)に入らないため、駐車環境だけ事前確認を。室内高は1,355mmと十分で、車内での子どものケアもしやすい空間です。
気になるデメリットは?
トールをファミリーカーとして正直にお伝えする点があります。
NAエンジン(69PS)はフル乗車だとかなり非力です。登坂・合流での加速には余裕がなく、多人数乗車が多いならターボ一択です。
ハイブリッドの設定がなく、燃費はWLTC18.4km/Lとソリオ(フルHV22.3km/L)に見劣りします。年間走行距離が多いご家庭は燃料代の差を試算してみましょう。
運転支援はソリオ(全車速追従ACCなど)に一歩譲ります。高速利用が多い方は装備表の比較を。
内装の質感は価格なりで、静粛性も特筆するレベルではありません。実用性で選ぶ車と割り切るのが幸せです。
スズキ ソリオとの違いは?ファミリー目線で比較
トール(=ルーミー)の宿命のライバルがスズキ「ソリオ」です。同じ5人乗り両側スライドドアのコンパクトトールワゴンとして、最後まで比較すべき2台です。
トールの強みは1.0Lターボ(98PS)の動力余裕と、兄弟車ルーミーとの相見積もりが可能な買いやすさです。多人数乗車や坂道の多い生活圏では、ターボのパワーがソリオのハイブリッドを上回る安心感になります。室内空間の広さもわずかにトール系が優勢です。
ソリオの強みはフルハイブリッド(WLTC22.3km/L)の燃費と、全車速追従ACCを含む運転支援の充実、車重の軽さによる軽快な走りです。日常の燃料代と高速の疲労軽減ではソリオがリードします。
「ターボの余裕と購入条件の柔軟さならトール、燃費と運転支援ならソリオ」が結論です。トール・ルーミー・ソリオの3店舗で見積もりを取り、総支払額で比較するのがこのクラスの賢い買い方です。
こんなご家庭におすすめ!
- 軽の維持費感覚・運転感覚に近いまま、5人乗り+両側スライドドアへステップアップしたいご家庭。
- 坂道の多い生活圏や高速利用があり、1.0Lターボの動力余裕を重視するご家庭。
- ルーミーと比較しながら、少しでも条件の良い店で賢く買いたいご家庭。
- 祖父母の送迎や子どもの友達の乗車など、5人乗車の機会が定期的にあるご家庭。
- 運転が得意ではなく、見切りの良い小さな5人乗りをメインカーにしたいママ・パパ。
ファミリーカーとしての総評
※表は横にスクロールできます ↔️
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 室内の広さ・使い勝手 | ★★★★☆ | 全長3.7mで5人乗り+ダイブイン格納の大荷室。クラス標準を超える空間効率。 |
| 安全性能 | ★★★☆☆ | スマートアシスト標準で予防安全は確保。運転支援の充実度ではソリオに一歩譲る。 |
| 乗り降りのしやすさ | ★★★★★ | 両側スライドドア+低床366mm。子どもの自力乗車も祖父母の乗降も、チャイルドシート運用も快適。 |
| 運転のしやすさ | ★★★★★ | 最小回転半径4.6m台+スクエアボディの見切りで、ほぼ軽感覚。ターボなら動力の不安もなし。 |
| 維持費・コスパ | ★★★☆☆ | WLTC18.4km/Lとハイブリッド勢に見劣り。ただし車両価格と相見積もりの効きやすさで挽回可能。 |
総合評価
★★★★★
4.2 / 5.0点
ダイハツ トールは、「全長3.7m×5人乗り×両側スライドドアという子育て黄金パッケージ」「低床366mmのクラス最良級の乗降性」「1.0Lターボ98PSの登録車らしい余裕」「兄弟車ルーミーとの相見積もりが可能な買いやすさ」という4つの強みを持つ、”軽の次”の定番回答です。ハイブリッド非設定による燃費と運転支援ではソリオに譲る部分がありますが、動力余裕と購入条件の柔軟さはトール側の武器。ルーミー・ソリオと3台並べて見積もりを取り、わが家の使い方に合う一台を総支払額で選んでください。
*掲載価格・スペックは2026年8月時点の情報です。詳細はダイハツ公式サイトまたは販売店でご確認ください。
