トヨタセンチュリーのファミリーカーレビュー!唯一無二のショーファーカーをファミリー目線で徹底解説

トヨタ センチュリー
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センチュリーってどんな車?

トヨタの「センチュリー(CENTURY)」は、1967年にトヨタグループの創設者・豊田佐吉の生誕100年を記念して誕生した、日本が世界に誇る最高級ショーファーカーです。「センチュリー」という名は「世紀(century)」に由来し、文字通り「世紀を超えて愛される一台」として、官公庁・企業の公用車・貴賓車として長年にわたり使われてきた特別な存在です。

2023年9月に現行の「センチュリー(SUV)」が発売されて以来、SUVライクなフォルムに生まれ変わりながらも、「ザ・ショーファー(THE CHAUFFEUR)」のコンセプトのもと、後席に乗る人をとことんもてなす日本の美意識と最高の技術を結集した一台として進化を続けています。2025年10月には「レクサスを超える、トヨタの最上位ブランド」として正式に位置づけられ、同時にクーペモデルも発表されるなど、センチュリーブランドは新たなステージへと踏み出しました。

現在のラインナップは大きく2種類です。

  • センチュリー(SUV):2023年9月発売。V6・3.5L PHEVシステム搭載、E-Four Advanced(電動4WD)採用。2025年6月の一部改良後の価格は2,700万円
  • センチュリー(セダン):2018年発売の3代目セダン。V8・5.0Lハイブリッドシステム搭載。価格は1,960万円

本記事では現行メインモデルである「センチュリー(SUV)」を中心に、ファミリーカーとしての視点からご紹介します。

ファミリーカーとしての魅力

①「センチュリー匠工房」が手作業で仕上げる、別次元の品質

センチュリーはトヨタの一般的な生産ラインではなく、高度な技能者のみが選抜された「センチュリー匠工房」で1台1台丁寧に手作業で仕上げられます。塗装面の磨き仕上げは通常の100分の1mmのところを1,000分の1mmのレベルまで段差をなくす繊細な仕上げが施され、ボルト1本1本も匠の感覚で高精度に締結されます。

車内には江戸彫金の流れをくむ匠がすべて手彫りで仕立てた「鳳凰エンブレム」をはじめ、日本の美意識と伝統工芸の粋が随所に散りばめられています。「乗り込んだ瞬間から、空間の質が違う」という体験は、大切な家族や祖父母を後席に乗せる場面で、言葉以上のおもてなしを伝えてくれます。

②後席に乗る人をとことんもてなす快適空間

センチュリー(SUV)は後席の頭上空間をたっぷりとったSUVライクなフォルムを採用しており、後席に乗る人の快適性を最優先に設計されています。後席には電動リクライニング・オットマン・シートヒーター・シートベンチレーターが標準装備されており、まるでファーストクラスの座席のような快適さが広がります。

さらに、3段階に調光できるプライバシーガラス(2025年6月改良で追加)がリアドアとリアクォーターガラスに採用されており、透明・半透明・遮光の3段階で後席の乗員のプライバシーと快適性をきめ細かく調節できます。祖父母や大切なゲストを後席に乗せてのお出かけで、その特別な配慮が光ります。

③V6・3.5L PHEVの力強い走りとダイナミックリヤステアリング

センチュリー(SUV)は新開発のV6・3.5Lプラグインハイブリッドシステムを搭載し、E-Four Advancedによる電動4WDを採用しています。力強く爽快な走りに加え、四輪操舵システム「ダイナミックリヤステアリング」を搭載することで、中高速域ではシームレスかつ自然なハンドリングを実現しています。

「ショーファーカーの最高レベルを目指しながらも、時にはドライバーズカーとして、自身でドライブを楽しむ性能を確保している」と評されるほどで、全長5m超の大柄なボディながら思いのほか軽快に動かせる操縦性が、長距離ドライブのドライバー(多くの場合パパ)にとっても頼もしい特性となっています。

モーター駆動を活用したPHEVシステムはきわめて静粛性が高く、低速から高速まで一貫してフラットで上質な乗り心地を提供してくれます。「間違えてセルモーターを回したことが何度かあるくらい静か」というオーナーの声が示すように、その静粛性は別次元のレベルです。

④Toyota Safety Senseが標準装備

Toyota Safety Senseが標準装備されており、プリクラッシュセーフティ・レーンディパーチャーアラート・レーダークルーズコントロールなどの充実した安全機能で毎日の運転をサポートしてくれます。ブラインドスポットモニター・パーキングサポートブレーキも装備されており、大柄なボディでも安心して運転できる環境が整っています。

「センチュリーマイスター」と呼ばれる、全国のディーラーから選抜され厳しい面接・研修を経て認定された専門スタッフが常駐するディーラーのみで取り扱われるため、購入後のアフターサービスも安心感があります。

⑤PHEVで外部給電・EV走行も可能

センチュリー(SUV)はPHEVシステムを搭載しており、外部充電によるEV走行が可能です。また外部給電機能も備えており、キャンプや非常時に家電製品への電力供給源としても活用できます。V6エンジンとモーターの組み合わせでEV走行時の静粛性はきわめて高く、近距離の送り迎えや街乗りでは無音に近い走りが実現できます。

センチュリー(セダン)についても触れておきます

2018年発売の3代目センチュリー(セダン)は、V8・5.0Lハイブリッドシステムを搭載した伝統的な4ドアセダンで、現在も1,960万円で販売されています。「内装の高級感、外装の威圧感、これは2,000万する車だと思った」というオーナーの声が示すように、日本の最高級セダンとしての完成度は折り紙付きです。

「道路の継ぎ目でステアリングがブルブル震えて運転するには気持ちよくない」という指摘や後席の収納スペースの狭さなど、正直なデメリットも存在しますが、長年の歴史を刻んだ威風堂々のフォルムと室内の格調は、センチュリー(SUV)とはまた違う魅力を放っています。

チャイルドシートとの相性は?

センチュリー(SUV)のリアシートにはISOFIXアンカーが装備されており、ISOFIXタイプのチャイルドシートをしっかりと固定できます。SUVライクなフォルムによる高い全高と後席の広い頭上空間は、赤ちゃんをチャイルドシートへ乗せる際にも比較的ゆとりのある動作ができる環境を提供してくれます。

ドアはヒンジドア(横開きドア)のため、スライドドア車と比べると開口部の形状は異なります。ただし、センチュリー(SUV)の後席ドアは大型で開口部の幅も十分確保されており、高級セダンとしては乗り降りしやすい設計となっています。

全長5,280mm・全幅1,990mmという大柄なボディは駐車場での取り回しに慣れが必要ですが、いったん乗り込んでしまえば後席空間のゆとりとチャイルドシートの設置安定性は申し分ありません。チャイルドシートを2台横並びに設置することも可能ですが、後席のシート構成(キャプテンシート)の場合は配置に工夫が必要です。

気になるデメリットは?

正直にお伝えすると、いくつか大きなデメリットがあります。

最大かつ最も正直なデメリットは価格です。センチュリー(SUV)は2,700万円、センチュリー(セダン)でも1,960万円という価格は、このシリーズでご紹介してきたすべての車種の中で最も高い水準にあります。諸費用・税金込みで考えると3,000万円超の予算が必要になるセンチュリー(SUV)は、一般的なファミリー層には現実的に手が届かない価格帯であることを正直に申し上げなければなりません。

次に取り回しの難しさです。全長5,280mm・全幅1,990mmというセンチュリー(SUV)のボディは、ミニバンどころかほとんどの国産車を超える大きさです。立体駐車場はまず対応できず、狭い路地や一般的なスーパーの駐車場でも神経を使う場面が多くなります。「ショーファーカー」として専任の運転手が運転することを前提に設計されているため、日常のあらゆる場面でパパ・ママが自分で運転するスタイルには向いていないことも正直に伝えておきます。

また後部座席の足元がミニバンと比べると狭いという指摘もオーナーからあり、「身長160cm前後の昭和の日本人サイズ」という辛口な声も見受けられます。

こんなご家庭におすすめ!

  • 「人生の集大成として、日本最高峰の一台を」という強い想いを持つパパ・ママ
  • 事業で成功し、後席に乗る家族や大切なゲストへの最上のおもてなしを車でも表現したいご家庭
  • 祖父母や VIPゲストを後席にお乗せする機会が多く、最高の乗り心地をプレゼントしたいご家庭
  • 日本の伝統工芸と匠の技術が凝縮された「世界に誇れる日本製最高級車」に価値を感じるご家庭
  • PHEVの環境性能と外部給電機能を最高級の装備とともに享受したいご家庭

ファミリーカーとしての総評

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評価項目 評価 コメント
室内の広さ・使い勝手 ★★★★☆ 後席の快適性は日本最高峰。ただし荷室や日常の積み込みには限界も
安全性能 ★★★★★ Toyota Safety Sense標準装備、匠の品質と安全技術が高い次元で融合
乗り降りのしやすさ ★★★☆☆ ヒンジドアでSUVサイズ。後席のゆとりは十分だが大柄ボディに慣れが必要
運転のしやすさ ★★★☆☆ ダイナミックリヤステアリングで意外な軽快感。ただし全幅1,990mmは上級者向け
維持費・コスパ ★☆☆☆☆ 2,700万円(SUV)・1,960万円(セダン)は別次元。ファミリーカーとしての費用対効果は問わない一台

総合評価

★★★★★

★★★★★

3.4 / 5.0点

センチュリーは「ファミリーカーとしてのコスパや利便性」という物差しで評価すること自体が、そもそもこの車の本質とズレています。フリードやN-BOXが「子育て世代の日常を支えるファミリーカー」だとすれば、センチュリーは「家族への最上のおもてなしを車で表現する、人生の特別な一台」です。

「いつかはクラウン」という言葉がかつてあったように、センチュリーは「いつかはセンチュリー」という夢を抱かせる、日本の自動車文化の最高峰に君臨し続ける存在です。トヨタの最上位ブランドとして新たなステージに踏み出したセンチュリーブランドの今後の展開からも、目が離せません。

*掲載価格・スペックは2026年3月時点の情報です。詳細はトヨタ公式サイトまたは販売店でご確認ください。

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