マツダCX-60のファミリーカーレビュー!家族の移動を特別な体験に変える一台を子育て世代目線で徹底解説

マツダ CX-60
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マツダ CX-60ってどんな車?

マツダの「CX-60(シーエックス シックスティ)」は、2022年9月に登場したマツダ「新世代ラージ商品群」の第一弾、2列シートミッドサイズSUVです。国内向けラージ商品群はCX-60とCX-80の2車種で、CX-60はその中で「最もスポーティな走りを実現している」とマツダ自身が位置付けるフラッグシップ的存在です。

最大の特徴は縦置きエンジン・後輪駆動ベースプラットフォーム(FR)の採用です。CX-5やCX-30などの横置きFF系とは根本的にアーキテクチャが異なり、ロングノーズ・ショートデッキの堂々としたプロポーションと、FRならではのステアリングフィールが、国産SUVの中でひときわ個性的な走行体験をもたらします。2023年度自動車安全性能評価(JNCAP)では最高評価の「ファイブスター賞」を受賞しており、安全性能でも最高評価を獲得しています。

パワートレインは4種類を設定。2.5Lガソリン(SKYACTIV-G 2.5)・3.3L直列6気筒クリーンディーゼルターボ(SKYACTIV-D 3.3)・3.3L直列6気筒ディーゼル+マイルドハイブリッド(XD-HYBRID)・2.5L直列4気筒ガソリン+プラグインハイブリッド(PHEV)と、多彩な選択肢を持ちます。全グレード8速ATを採用し、2WD(FR)または4WD(AWD)を選択できます(PHEV・XD-HYBRIDは4WD専用)。

ボディサイズは全長4,740mm×全幅1,890mm×全高1,685mm、ホイールベース2,870mm、5人乗り。価格帯は約382万円(25S Lパッケージ・2WD)から約649万円(PHEV系最上位)と幅広く、2025年10月にはXDドライブエディション・XDドライブエディション ナッパレザーパッケージ・XDプレミアムスポーツが追加され、グレード構成がさらに充実しています。

ファミリーカーとしての魅力

①ロングノーズ・FR由来の堂々たるシルエット、「家族の誇り」になる国産プレミアムSUVの品格

CX-60の第一印象は、同価格帯の国産SUVとは一線を画す「圧倒的なプロポーション」です。縦置きFRプラットフォームが生み出すロングノーズ・ショートデッキのシルエットは、CX-5やCX-30とは別次元の存在感をまとっており、「ハリアーやNXと並べても引けを取らない」という声も多数寄せられています。全長4,740mm・全幅1,890mmというボディは堂々として圧倒的な風格があり、自宅の前に停まっているだけで家族全員の気分を上げてくれる「誇らしい一台」です。

マツダデザインとクラフトマンシップから生まれたインテリアも、同価格帯の国産SUVを凌駕します。ナッパレザー・グランリュクス®・白木のインパネアクセント・テラコッタやグレージュのカラーコーディネートなど、「国産車でここまでやるか」と驚くほどのこだわりが、家族全員を迎え入れる室内空間をつくり出しています。

②3.3L直列6気筒500N・mディーゼルの圧倒的トルク、家族全員乗車・フル積載でも全力で加速できる

CX-60 XD系最大の魅力は、SKYACTIV-D 3.3の最大トルク500N・m(1,500〜3,000rpm)という驚異的なトルク特性です。国産ミドルSUVはおろか、輸入車プレミアムSUVに匹敵する低回転からの力強い加速は、大人4名+荷物フル積載状態の高速合流・山岳路登坂・雪道での走行でも余裕あふれる走りを提供します。

直列6気筒エンジンならではのサウンドと回転フィールはドライバーの情感に訴えかけるもので、「家族を乗せて走るのが楽しい」という感覚を家族旅行のたびに実感させてくれます。WLTCモード燃費はディーゼル2WDで約14.2km/Lで、軽油価格の経済性とあわせて長距離移動のコストを抑えられます。

③JNCAPファイブスター賞受賞、国産最高水準の安全性能が家族全員を守る

CX-60は2023年度自動車安全性能評価(JNCAP)において最高評価の「ファイブスター賞」を受賞しています。縦置きFRプラットフォームの特性を活かした「マルチロードパス」構造が、前面衝突時のエネルギーを効率的に分散・吸収し、クラストップレベルの歩行者保護性能と前面衝突安全性能を実現しています。

上位グレードにはドライバー異常時対応システム(DEA)・ドライバーモニタリング・クルージング&トラフィックサポート(CTS)・前側方接近車両検知・降車支援機能・右直事故回避アシスト・交差点事故回避アシストなど、マツダのラインナップの中でも最も先進的な安全装備が揃っており、長距離の家族旅行でもドライバーの疲労を大幅に軽減します。

④XD-HYBRIDのWLTC約21km/L×4WD、燃費と走破性の両立が長距離・悪路ドライブを快適にする

XD-HYBRIDのWLTCモード燃費は4WD専用で約21.0km/L(マツダ公式スペック表)と、3.3Lディーゼルエンジンとは思えない高水準の燃費を達成しています。マイルドハイブリッドシステムによる回生エネルギーの活用が、燃費改善に加えて発進・加速時のモーターアシストによる滑らかさをもたらします。

4WD(i-ACTIV AWD)は電子制御多板クラッチ式のFRベースAWDで、雪道・悪路でのトラクション性能が高く、「雪国に住む家族」や「山や海へのアウトドア旅行が多いご家庭」でも安心して使える全天候対応SUVです。

⑤ホイールベース2,870mmの余裕ある後席空間と充実した内装、同乗者全員が快適な長距離移動

CX-60のホイールベース2,870mmはCX-5(2,700mm)より170mm長く、後席の足元空間・ゆとりのある乗車体験をファミリーに提供します。室内長1,910mm×室内幅1,550mm×室内高1,230mmは、5人乗車時でも窮屈さを感じにくいゆとりのある室内空間を確保しています。ラゲッジも5人乗車時で約570L(参考値)と十分な積載量があり、大家族の荷物もまとめて収容できます。

グレードをどう選ぶ?

CX-60は4種類のパワートレインに複数グレードが揃う豊富なラインナップです。ファミリー向けに主なグレードを紹介します。

25S Lパッケージ(2.5Lガソリン・2WD/4WD)は、ガソリンエンジンのCX-60として最もリーズナブルに乗り出せるグレードです。WLTCモード燃費2WD約19.7km/Lとガソリン車としては優秀で、価格を抑えてCX-60のFRプラットフォームを体験したいご家庭向けです。

25S エクスクルーシブモード(2.5Lガソリン)は、ガソリン車の上位グレードで本革シートや高質な内装が特徴。「ディーゼルは不要、静粛なガソリン車でプレミアムな内装を楽しみたい」というご家庭向けです。

XD ドライブエディション(3.3L直6ディーゼル・2WD/4WD)は2025年10月追加の新グレード。ブラック基調の精悍なエクステリアとナッパレザーシート(ディープレッドが独自色)で、ディーゼルの走りを上質に楽しみたいご家庭向けです。

XD Lパッケージ(3.3L直6ディーゼル・2WD/4WD)は直6ディーゼルの中核グレードで、12.3インチフル液晶メーター・BOSEサウンドシステム(オプション)・充実した安全装備など快適装備が大幅に充実します。長距離移動が多く、ディーゼルの走りと快適性の両方を求めるご家庭の定番グレードです。

XD エクスクルーシブモード(3.3L直6ディーゼル・2WD/4WD)はディーゼル最上位グレードで、パノラマサンルーフ・ハンズフリー機能付きパワーリフトゲート・AC150W電源が標準装備。家族全員が豊かに移動できる「移動する特別な空間」を求めるご家庭向けです。

XD-HYBRID プレミアムスポーツ/プレミアムモダン(3.3L直6ディーゼルMHV・4WD)は、高燃費(WLTCモード約21.0km/L)と直6ディーゼルの豊かなトルク感を両立したマイルドハイブリッド上位グレード。長距離を多く走るご家庭のランニングコスト優先の選択肢です。

PHEV プレミアムスポーツ/プレミアムモダン(PHEV・4WD)は、充電環境があるご家庭の日常はEVとして、週末の遠出はガソリン発電で対応する最上位グレード。グリーン化特例の税制優遇も受けられます。

チャイルドシートとの相性は?

CX-60の後席にはISOFIX対応チャイルドシート固定ロアアンカレッジ(左右席)とトップテザーアンカレッジが全グレード標準装備されており、ISOFIX対応チャイルドシートの正しい固定が可能です。

全高1,685mmというミドルSUVとして程よい車高と、ホイールベース2,870mmの後席ゆとりは、チャイルドシートへの乗せ降ろしと後席居住性の両面でファミリー向けに優れた条件を持っています。後席ドア開口部も広く、チャイルドシートへのアクセスがしやすいことは毎日の送迎で実感できます。

ただし全幅1,890mmという広いボディのため、狭い駐車スペースでのドア開閉には注意が必要です。シースルービュー付き360°ビューモニター(上位グレード標準・下位グレードオプション)を活用することで、周囲の確認をしながら安全に乗降できます。

気になるデメリットは?

国産プレミアムSUVとして高い魅力を持つCX-60ですが、ファミリーカーとして正直にお伝えしたいポイントがあります。

最も重要なのは全幅1,890mmの圧倒的な車幅です。機械式立体駐車場は全幅1,850mm以下対応がほとんどで、CX-60の入庫は大半のケースで不可能です。都市部や駅周辺での生活が中心のご家庭では、生活エリアのあらゆる駐車環境を事前に徹底確認することが必須です。

次に価格の高さ。約382万円〜という価格帯は、ファミリーカーとしてはかなりの上位層向けです。特にXD-HYBRID系やPHEV系は500〜600万円台となり、購入時の資金計画と維持費も含めたトータルコストを慎重に検討する必要があります。

また初期型(2022年発売)における品質問題について正直にお伝えします。CX-60は発売当初、8速ATの変速ショック・乗り心地・細かな電子系不具合など複数のリコール・プログラム更新が重なり、ユーザーからの批判が集まりました。2024年2月以降の商品改良モデルではサスペンションのセッティング見直し・各種制御の最適化・静粛性向上が実施されており、改良後のモデルは完成度が大幅に向上しています。購入の際は2025年2月21日以降発売の商品改良モデルを対象とすることをおすすめします。

さらに3列シート非設定という制約があります。CX-60は5人乗りのみで、3列シートが必要なご家庭はCX-80(7人乗り)を検討する必要があります。

ハリアーとの違いは?ファミリー目線で比較

CX-60と比較されることの多い国産ミドルSUVがトヨタのハリアーです。

ハリアー(ハイブリッド)は全長4,740mm×全幅1,855mmと近いボディサイズながら、全幅が35mm狭く都市部の立体駐車場への対応がやや有利です。ハイブリッドのWLTC燃費はハリアーHV 2WDで約22〜25km/Lと優秀で、静粛性の高さと滑らかな乗り心地、手頃な維持費はファミリーに支持されています。価格は約350万円〜。

CX-60はFRプラットフォームによる走りの質感・直列6気筒ディーゼルの圧倒的トルク・国産プレミアムSUVとして屈指のインテリア品質・JNCAP最高評価の安全性能という点でハリアーとは明確に異なる個性を持ちます。「走る歓びと所有満足感」を重視するご家庭と、「静粛性・燃費・立体駐車場対応の実用性」を重視するご家庭とで、選択が分かれる一台です。

まとめると、「都市部での利便性・静粛性・燃費の実用性」ならハリアーHV、「FR走りの質感・直6ディーゼルのトルク感・国産最高水準の安全性能・内装の上質さ」ならCX-60です。

こんなご家庭におすすめ!

  • 国産SUVで妥協したくない走りの質感と内装の上質さを求め、ハリアーやNXとは違うものを選びたいパパ・ママ
  • 直列6気筒ディーゼルの圧倒的トルクと燃費で、家族全員+荷物フル積載の長距離旅行を快適に楽しみたいご家庭
  • 自宅や職場の駐車環境が全幅1,890mmに対応しており、CX-60のフルサイズを活かせるご家庭
  • XD-HYBRIDやPHEVで高燃費×4WDの全天候対応を求め、雪道・山間部への家族旅行も頻繁にあるご家庭
  • JNCAPファイブスター賞の安全性能でファミリー全員を守りながら、走りを楽しみたいパパ

ファミリーカーとしての総評

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評価項目 評価 コメント
室内の広さ・使い勝手 ★★★★☆ WB2,870mmで後席ゆとりあり。5人乗りのみで3列シートなし。荷室は十分
安全性能 ★★★★★ 2023年度JNCAPファイブスター賞受賞。DEA・ドライバーモニタリング等の最先端装備が充実
乗り降りのしやすさ ★★★★☆ 全高1,685mmで乗降が快適。全幅1,890mmは立体駐車場・狭い駐車場で要注意
運転のしやすさ ★★★★☆ FRならではの走りの質感が高い。全幅の広さと初期型不具合(改良後は解消)は正直に把握を
維持費・コスパ ★★★☆☆ 約382万円〜646万円と高価格帯。XD系ディーゼルは燃費・軽油で長距離コスト優秀。初期コストは相応

総合評価

★★★★★

★★★★★

4.0 / 5.0点

マツダ CX-60は、「FRプラットフォームの走りの歓び」「3.3L直6ディーゼル500N・mの圧倒的トルク」「JNCAP最高評価の安全性能」「国産最高水準のインテリアクオリティ」という4つの強みを兼ね備えた、国産ミドルSUMの中で最も個性的かつ上質な一台です。全幅1,890mmの駐車問題と初期型の不具合歴という正直なデメリットはあるものの、2025年2月以降の改良モデルはそれらをほぼ克服しており、「走りにこだわる国産プレミアムSUVを探しているパパ・ママ」には、CX-60以外に代替が存在しないほどの個性と完成度を誇ります。

「ハリアーやNXとは違う、走りの歓びと所有の誇りを家族と共有したい」。そんな想いを持つパパ・ママに、マツダ CX-60は直列6気筒の咆哮とともに力強く応える、国産プレミアムSUVの正統派です。

*掲載価格・スペックは2026年3月時点の情報です。詳細はマツダ公式サイトまたは販売店でご確認ください。

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