三菱デリカD:2のファミリーカーレビュー!コンパクトミニバンを子育て世代目線で徹底解説

三菱 デリカD:2
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三菱 デリカD:2ってどんな車?

三菱自動車の「デリカD:2」は、スズキ「ソリオ」のOEM供給モデルで、三菱がスズキからOEM供給を受ける初の車種です。「デリカ」の名が付きますが、デリカD:5のような3列シートミニバンとは異なり、2列シート・5人乗りのコンパクトトールワゴン(コンパクトミニバン)です。「コンパクトなボディサイズでありながら広々とした居住空間、乗り降りのしやすい後席スライドドアと多彩なシートアレンジ」が特長で、現行の第3世代は2020年12月24日にフルモデルチェンジしました。

最新改良は2025年2月13日で、「フロントデザインの刷新・エンジンとCVTの刷新による燃費性能と走行性能の両立・安全装備の大幅強化」が実施されています。デュアルセンサーブレーキサポートII(ミリ波レーダー+単眼カメラ)・全車速追従ACC(停止保持機能付)・車線維持支援・BSM・リヤクロストラフィックアラート・電動パーキングブレーキ・リヤシートリマインダーなど安全・機能装備が大幅に充実しました。

グレードはHYBRID MX・HYBRID MZ(全方位カメラ付ナビパッケージ)・CUSTOM HYBRID MV・CUSTOM HYBRID MV(全方位カメラ付ナビパッケージ)の4グレードで、各グレードに2WD・4WDが選択可能です(一部グレード除く)。三菱公式サイトの価格はHYBRID MX(2WD)が約210万円から、CUSTOM HYBRID MV 全方位カメラ付ナビPKG(4WD)が約270万円となっています。ボディサイズは全長3,790mm×全幅1,645mm×全高1,745mm、ホイールベース2,480mm、5人乗りです。

ファミリーカーとしての魅力

①両側スライドドア×パワースライドドア予約ロック機能、毎日の子どもの乗せ降ろしで便利さを実感できる使いやすさ

デリカD:2の最大のファミリー向け強みは両側スライドドアです。HYBRID MX以上のグレードで右側電動スライドドアが標準装備され、HYBRID MZ・CUSTOM HYBRID MV以上では両側電動パワースライドドアが標準装備されています。コンパクトなボディながらスライドドアの広い開口部により、狭い駐車場でも隣の車を気にせずに後席ドアを開けられ、チャイルドシートへの乗せ降ろしが楽に行えます。

2025年2月の改良で引き続き装備しているパワースライドドア予約ロック機能は、スマートキーを携帯しながらパワースライドドアを閉じる途中でドアロックを予約でき、ドアが閉まると同時に自動施錠される便利な機能です。荷物を持ったまま・子どもと手をつないだまま降車後のロック操作をスムーズに完了できます。また今回の改良で新採用されたリヤシートリマインダーは、後席への荷物や乗員の置き忘れをドライバーに知らせる機能で、子どもの乗り忘れ防止に配慮した安全機能です。

②デュアルセンサーブレーキサポートII全車標準・BSM・全車速追従ACC、2025年改良で大幅強化された充実の安全装備

2025年2月の改良でデュアルセンサーブレーキサポートIIが全車標準装備されました。ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせることで検知対象を車両・歩行者・自転車・自動二輪車と広げ、交差点での検知にも対応した高精度な衝突被害軽減ブレーキです。毎日の保育園・幼稚園の送り迎えで通学路を走るシーンや、住宅街での日常走行での安全性が向上しています。

さらに全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロール(停止保持機能はMZ・CUSTOM MV以上)・車線維持支援機能・ブラインドスポットモニター(BSM・車線変更サポート付)・リヤクロストラフィックアラートなども標準装備されており、軽自動車ではなくコンパクトカーとしての先進安全装備水準が実現しています。家族での高速道路移動や車線変更時の安心感がコンパクトミニバンとして高いレベルで確保されています。

③全車マイルドハイブリッド搭載・エンジン&CVT刷新で大幅な燃費向上、全車エコカー減税対象

現行デリカD:2は全グレードに1.2L マイルドハイブリッドシステムを搭載しています。2025年2月の改良ではエンジンとCVTを刷新して燃費性能を大幅に向上させ、全車エコカー減税と環境性能割軽減の対象となっています。マイルドハイブリッドによる低回転からの力強いトルクは街中での発進・加速をスムーズにし、乗り心地と静粛性の向上にも貢献しています。

コンパクトなボディと軽量化により日常の近距離移動での燃費性能が優れており、保育園・幼稚園の送迎・近距離買い物を主体とするご家庭のランニングコスト削減に貢献します。

④全長3,790mm・全高1,745mmのコンパクトなボディで使いやすい取り回し、都市部の駐車場でも扱いやすいサイズ感

デリカD:2のボディサイズは全長3,790mm×全幅1,645mm×全高1,745mmのコンパクトなトールワゴンです。軽自動車ではなく5ナンバーサイズの小型車として、スーパーハイトワゴンより幅広く感じる部分はありますが、ミニバン(フリード・シエンタ)と比べると一回り小さく取り回しやすいサイズです。全高1,745mmは多くの立体駐車場の制限(1,550mm)を超えますが、商用バンのタウンボックス(1,910mm)やスーパーハイトワゴン(1,755〜1,785mm)よりは低く、駐車環境の選択肢がやや広めです。

5人乗りのコンパクトトールワゴンとして、ファミリーが日常的に使う用途(4〜5名乗車・日用品の買い物・子どもの習い事送迎)には十分な室内空間と実用性を備えています。

⑤フルオートエアコン全車標準・シートヒーター(前席)全車標準・スリムサーキュレーター(MZ以上)、快適な車内環境で家族全員をサポート

2025年2月の改良によりフルオートエアコンと運転席・助手席シートヒーターが全グレード標準装備となっています。寒い朝の乗り込みで前席がすぐ暖まる快適さは、子育て世代が毎日乗る車として嬉しい装備です。

HYBRID MZ・CUSTOM HYBRID MV以上ではスリムサーキュレーターが標準装備されており、後席への空気循環を補助します。後席に乗る子どもへの温度環境を均一に保つ機能として、長距離ドライブ時に特に役立ちます。またカラーヘッドアップディスプレイ(HUD)がHYBRID MZ以上で標準装備され、速度・安全情報をフロントガラスに表示することで運転中の視線移動を少なくできます。

グレードをどう選ぶ?

デリカD:2は4つのグレード構成です。

HYBRID MX(マイルドHV・2WD/4WD)はエントリーグレードで、右側電動パワースライドドア・デュアルセンサーブレーキサポートII・ACC・フルオートエアコン・シートヒーターが標準装備されています。コストを抑えながら基本的な快適安全装備を使いたいご家庭向けです。左側スライドドアは手動になります。

HYBRID MZ 全方位カメラ付ナビパッケージ(マイルドHV・2WD/4WD)は両側電動パワースライドドア・電動パーキングブレーキ(ブレーキホールド付)・本革巻ステアリング・カラーHUD・スリムサーキュレーター・BSM・全方位カメラ・ナビが揃う充実グレードです。日常の利便性と先進装備のバランスを求めるご家庭向けです。

CUSTOM HYBRID MV(マイルドHV・2WD)はデリカD:2カスタムの標準グレードで、力強く上質なカスタムフロントフェイスとMZと同等の充実した装備を持ちます。外観の個性を重視するご家庭向けです。

CUSTOM HYBRID MV 全方位カメラ付ナビパッケージ(マイルドHV・2WD/4WD)はデリカD:2カスタムの最上位グレードで、全方位カメラ・ナビまで装備が揃った全部入りグレードです。

チャイルドシートとの相性は?

デリカD:2の後席にはISOFIX対応チャイルドシート固定ロアアンカレッジとトップテザーアンカレッジが装備されており、ISOFIX対応チャイルドシートの正しい固定が可能です。

両側スライドドア(HYBRID MZ以上:両側電動)により後席への開口部が広く確保されており、チャイルドシートへの乗せ降ろしが比較的自然な姿勢で行えます。全高1,745mmのトールワゴンとして後席の頭上空間にも余裕があります。後席はロングスライド機能により前後位置を調整でき、チャイルドシート設置後の足元スペースを確保しやすい設計です。

なお全高1,745mmは多くの立体駐車場の全高制限(1,550mm)を超えるため、ご利用の駐車場の制限高を事前にご確認ください。

気になるデメリットは?

デリカD:2をファミリーカーとして正直にお伝えする点があります。

OEM車のため三菱独自の技術は搭載されていません。アイサイト相当の高度な衝突安全システムや三菱独自のAWD技術・MI-PILOTなどは搭載されておらず、安全装備はスズキソリオベースのデュアルセンサーブレーキサポートIIの範囲となります。

また3列シートではなく2列シート5人乗りのため、祖父母を含めた大人数での乗車・多頻度の3世代での外出には対応できません。「ミニバン=3列シート」を想像してデリカD:2を選ぼうとしている場合は、フリードやシエンタなど3列シートミニバンとの比較検討をおすすめします。

さらに車両価格が約210万円〜と、コンパクトカーとしてはやや高めな設定で、フリードやシエンタのエントリーグレードとの価格差が小さくなっています。3列シートが不要であれば十分な選択肢ですが、購入前に3列シートミニバンとの比較もされることをおすすめします。

スズキ ソリオとの違いは?ファミリー目線で比較

デリカD:2の姉妹車であるスズキ「ソリオ」との違いを整理します。基本的なプラットフォーム・エンジン・マイルドハイブリッドシステム・ボディサイズはほぼ共通ですが、フロントデザイン・インテリアの色調・グレード構成が異なります。

デリカD:2はデリカブランドの力強いデザインとブラウン基調(標準)またはチタンシルバー系(カスタム)のインテリアが特徴で、三菱販売店でのサービスが受けられます。ソリオはスズキ独自のデザインとカラー展開で、スズキ販売店でのサービスを受けられます。三菱の長期保証サービス(10年・10万km)を活用したいご家庭にはデリカD:2を選ぶメリットがあります。

こんなご家庭におすすめ!

  • コンパクトなボディで取り回しよく、両側スライドドアで毎日のチャイルドシート乗せ降ろしを便利にしたいご家庭。
  • 2025年改良でデュアルセンサーブレーキサポートII・BSM・全車速追従ACC・車線維持支援など先進安全装備を充実させたコンパクトミニバンを求めるご家庭。
  • 全車マイルドハイブリッドの良好な燃費と静粛性で、日常の近距離移動を快適にしたいご家庭。
  • 三菱販売店での長期保証サービスを活用しながら、コンパクトで扱いやすいトールワゴンに乗りたいご家庭。
  • 3列シートは不要で、家族4〜5人での日常の移動・レジャーに使いやすいコンパクトなミニバンスタイルを探しているご家庭。

ファミリーカーとしての総評

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評価項目 評価 コメント
室内の広さ・使い勝手 ★★★★☆ 5人乗りコンパクトトールワゴンとして家族4〜5名に十分な室内空間。後席ロングスライド・多彩なシートアレンジで使い勝手がよい。3列シートは非対応。
安全性能 ★★★★☆ 2025年改良でデュアルセンサーブレーキサポートII全車標準・BSM・全車速追従ACC・車線維持支援・リヤシートリマインダー採用と大幅強化。コンパクトカークラスとして充実した安全水準。
乗り降りのしやすさ ★★★★☆ 両側スライドドア(MZ以上:両側電動)・パワースライドドア予約ロック機能でチャイルドシート乗せ降ろしが便利。コンパクトボディで駐車しやすい。
運転のしやすさ ★★★★☆ コンパクトなボディと全車マイルドHVの滑らかな走り・ACC・HUD(MZ以上)で日常の運転が快適。全高1,745mmで立体駐車場の制限には注意が必要。
維持費・コスパ ★★★☆☆ 約210万円〜と2列シートコンパクトミニバンとしてはやや高め。全車エコカー減税対象・マイルドHVの良好な燃費で維持費は抑えやすい。

総合評価

★★★★★

★★★★★

4.0 / 5.0点

三菱 デリカD:2は、「2025年2月改良で大幅強化された先進安全装備」「両側スライドドアとパワースライドドア予約ロック・リヤシートリマインダーの使いやすい乗降設計」「全車マイルドハイブリッドの良好な燃費と静粛性」「コンパクトなボディで取り回しやすいサイズ感」という4つの強みが揃った、ファミリー向けコンパクトミニバンとして充実した一台です。OEM車のため三菱独自の高度安全技術は搭載されておらず、3列シートも非対応ですが、「コンパクトで両側スライドドアがあり、安全装備も充実したトールワゴンが欲しい」という具体的なニーズにはしっかり応えられます。


*掲載価格・スペックは2026年3月時点の情報です。詳細は三菱公式サイトまたは販売店でご確認ください。

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