三菱 デリカD:5ってどんな車?
三菱自動車の「デリカD:5」は、「ミニバンの優しさ」と「SUVの力強さ」を融合した、世界で唯一のオールラウンドミニバンです。デリカの名前は「デリバリーカー」に由来し、1968年の初代発売から半世紀以上にわたって三菱自動車を代表するモデルとして愛され続けています。現行の5代目(デリカD:5)は2007年1月31日に発売され、約19年間で31万台以上を販売。デリカシリーズの歴代累計は約140万台に達します。
2026年1月9日に第2回目の大幅改良モデルが発売されました。三菱自動車公式ニュースリリース(2025年12月18日発表)によると、今回の改良では「さらにタフで頼もしく、機能性を一層高めたモデルへと進化させた」とのことで、デリカD:5として初めて四輪制御技術S-AWCを搭載したほか、ECO/NORMAL/GRAVEL/SNOWの4つのドライブモードセレクター・ヒルディセントコントロール新搭載・8インチカラー液晶ディスプレイメーター採用・内外装の刷新が行われました。
予約開始から大きな反響を集め、月販計画2,000台の3.5倍にあたる予約7,000台を達成。先行受注の約80%が最上級グレードPを選択するという高装備志向を見せています。さらに三菱自動車公式ニュースリリース(2026年4月16日)によると、2025年度の国内販売台数26,379台は2007年の発売以来の過去最高記録を更新しました。
現行グレードはG・P・特別仕様車CHAMONIX(7/8人乗り)・特別仕様車BLACK Edition(7人乗り)のラインアップで、価格はG(7人乗り)約451万円から、P(7人乗り)約494万円となっています。ボディサイズは全長4,800mm×全幅1,800mm×全高1,875mm、ホイールベース2,850mmで、7人乗りまたは8人乗りの3列シートミニバンです。
ファミリーカーとしての魅力
①3列8人乗り×両側パワースライドドアで、家族全員が余裕をもって乗れる本格3列ミニバンの広い室内
デリカD:5は7人乗りまたは8人乗りの3列シートミニバンとして、家族全員での外出・遠距離帰省・3世代での旅行など大人数での乗車に対応できます。ホイールベース2,850mmから生まれる1・2・3列各席の余裕ある空間は、長距離ドライブでも後席の家族が快適に過ごせるゆとりを提供します。
両側パワースライドドアにより、子どもの乗降・チャイルドシートへの乗せ降ろし・荷物の積み下ろしが広い開口部でスムーズに行えます。全高1,875mmの高いルーフは頭上に圧迫感がなく、ベビーカーや大型荷物を含めた積載でも余裕があります。スーパーハイトワゴン(軽自動車)では積み切れない大型荷物も、デリカD:5のラゲッジスペースなら余裕をもって積める収納力があります。
②2026年大幅改良でS-AWC初搭載×ECO/NORMAL/GRAVEL/SNOWの4モード×ヒルディセントコントロール、ミニバンでありながら本格SUVを超える走破性
今回の大幅改良最大のトピックが、デリカD:5として初めてS-AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)が搭載されたことです。前後輪のブレーキAYCを含む高精度な四輪制御により、従来の電子制御4WDをさらに進化させた走行安定性と操縦性が実現されました。
あわせてECO・NORMAL・GRAVEL・SNOWの4つのドライブモードセレクターが搭載され、砂利道やぬかるみでの走破性を高めるGRAVELモード・雪道や凍結路での安定性を確保するSNOWモードにより、様々な路面条件への対応力が大幅に向上しています。さらにヒルディセントコントロール(急な下り坂でブレーキ制御により一定の低速走行を維持する機能)が新搭載され、傾斜の急な悪路でも安心して走行できます。最低地上高185mmと高いアイポイントを組み合わせた悪路走破性は「ミニバンの形をしたSUV」というデリカD:5のアイデンティティを体現しています。
③8インチカラー液晶メーター・金属調アクセントインパネ・撥水スエード調コンビシート、2026年大幅改良で大幅に向上した室内の質感
今回の大幅改良ではインテリアも全面刷新されました。8インチカラー液晶のディスプレイメーターを採用して視認性が向上し、金属調アクセントを施したインストルメントパネルで先進性・ギア感・プレミアム感を高めています。
シートには特別仕様車CHAMONIXで好評だったスエード調素材(撥水機能付)と合成皮革のコンビネーション生地を採用(最上級グレードに標準)。撥水機能により子どもが飲み物をこぼしても・雨で濡れた服で乗り込んでもサッと拭き取れる実用的な機能で、ファミリーユースで特に重宝します。カーキ色のステッチとも相まってアウトドアウェアのような統一感のある内装になっています。センターコンソール・フロアコンソールにはUSB Type-Cポートが各2ポート追加され、後席乗員のデバイス充電も充実しています。
④2.2Lクリーンディーゼル×8速スポーツモードAT、大型ボディを力強く引っ張る余裕のある走り
デリカD:5は全車に2.2Lクリーンディーゼルエンジンを搭載し、ディーゼルエンジン特有の低回転から湧き出る豊富なトルクで、7〜8人乗りの大人数乗車時でも高速道路・山道・坂道を力強く走れます。8速スポーツモードATとの組み合わせでパワフルかつ滑らかな走りを実現し、長距離ドライブでの運転負荷を軽減します。
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて軽油代が安く、トルクが大きい分エンジン回転数が低くて済むため、高速走行での静粛性も向上しています。WLTCモード燃費は約10.2〜10.8km/L程度と大型ミニバンとして実用的な水準で、長距離帰省・旅行での燃料コストを抑えられます。
⑤2007年発売以来19年で過去最高販売・先行受注3.5倍・リセールバリューSS評価、長く愛し続けられる唯一無二の実績と価値
デリカD:5は2025年度国内販売26,379台という2007年の発売以来最高の年間販売台数を記録しており、三菱自動車を代表するロングセラーモデルとしての圧倒的な市場実績があります。発売から19年が経過してもなお「唯一無二のオールラウンドミニバン」として支持が続き、2026年大幅改良の先行受注でも月販計画の3.5倍の予約を集めました。
長く乗り続けることを前提とした家族の主力カーとして、維持期間中の価値を保ちやすいことも重要です。中古車市場でのリセールバリューは3年落ちでSS評価(約78%)・5年落ちでもSS評価(約75%)を維持しており、将来的な乗り換え時の下取り価値も高水準です。「デリカD:5を次の家族に乗り換えるまで7〜10年乗り続けたい」というコアなファン層の厚さが、このリセールバリューの高さを支えています。
グレードをどう選ぶ?
2026年大幅改良モデルはMとURBAN GEARが廃止され、シンプルな3グレード+特別仕様車2種の構成です。
G(7/8人乗り・約451万円〜)はe-Assist・S-AWC・4モードドライブセレクター・両側パワースライドドア・デジタルメーターが揃う主力グレードです。充実した安全装備と走行性能を標準的な価格帯で手に入れたいご家庭向けです。
P(7/8人乗り・約494万円〜)はGの装備にさらに上質な内装素材・アルミペダル・上位装備が充実した最上級グレードです。先行受注の約80%が選択するほど人気が集中しており、デリカD:5の全機能を最高水準で楽しみたいご家庭向けです。
特別仕様車 CHAMONIX(7/8人乗り)はPグレードをベースにアウトドアアクティビティ向けの専用内外装・CHAMONIXロゴ・電動サイドステップ(オプション)が特徴の冬季アウトドア特化仕様です。スキー場・キャンプ場への遠征を家族で頻繁に楽しむご家庭向けです。
特別仕様車 BLACK Edition(7人乗り)はPグレードをベースにブラックマイカを内外装の要所に配した精悍な特別仕様車です。デリカD:5の力強い外観をより引き締めたスタイルを好むご家庭向けです。
チャイルドシートとの相性は?
デリカD:5の後席(2列目)にはISOFIX対応チャイルドシート固定ロアアンカレッジとトップテザーアンカレッジが装備されており、ISOFIX対応チャイルドシートの正しい固定が可能です。
両側パワースライドドアにより後席への開口部が広く確保されており、チャイルドシートへの乗せ降ろしが楽に行えます。全高1,875mmの高い室内とホイールベース2,850mmからくる2列目シートの余裕ある空間により、チャイルドシート設置後も頭上・足元に十分なゆとりがあります。3列目シートがあるため、チャイルドシートを2列目に設置した後でも3列目に別の家族が乗れる利便性は、3列シートミニバンならではの強みです。
なお全高1,875mmは立体駐車場の全高制限(1,550mm)を大幅に超えるため、マンションの機械式立体駐車場や商業施設の立体駐車場へのご利用には制限が生じます。日常の駐車場が平面であることを事前にご確認ください。
気になるデメリットは?
デリカD:5をファミリーカーとして正直にお伝えする点があります。
全長4,800mm×全幅1,800mm×全高1,875mmの大型ボディは取り回しに慣れが必要です。特に最小回転半径5.5mは小型ミニバン(フリード等)と比べて大きく、狭い道での切り返しや小さいコインパーキングへの入庫では一定の運転技術が求められます。
全高1,875mmはほぼすべての立体駐車場(制限1,550mm)に入れません。マンション・病院・ショッピングセンターの立体駐車場では使用できないケースが多く、日常的な駐車環境が平面駐車場に限定されます。
価格が約451万円〜(G)と高価格帯です。維持費もサイズに応じて軽自動車・コンパクトカーより高く、普通車の税金・保険料・タイヤ代などのランニングコストも考慮が必要です。
また燃費がWLTCモード約10km/L前後と、ガソリン車のコンパクトミニバン(フリード等)や電動ミニバンと比べると見劣りします。ディーゼルの燃料単価の安さで差を縮められますが、長距離移動の多いご家庭は燃料費の計算を事前にしておくことをおすすめします。
トヨタ アルファード・ヴェルファイアとの違いは?ファミリー目線で比較
デリカD:5の国内競合として同価格帯の大型3列ミニバンであるトヨタ「アルファード」との違いを整理します。
デリカD:5は「ミニバン×SUV」の融合という唯一無二のアイデンティティで、S-AWCによる高い走破性・悪路性能・GRAVELやSNOWモードでの対応力・アウトドアでの使い勝手が際立ちます。キャンプ・スキー・山岳地帯への旅行を家族でアクティブに楽しむご家庭向けです。
アルファードは圧倒的な高級感・乗り心地・快適装備の充実でプレミアムミニバンとしての地位を確立しています。日常の都市部移動・送迎・ハイグレードな車内空間を重視するご家庭に向いています。
「週末のアウトドア・悪路走行・雪道も走れる使い勝手を重視する」ならデリカD:5、「高級感・乗り心地・都市部での快適な送迎を重視する」ならアルファード、という選び方が目安です。
こんなご家庭におすすめ!
- 子どもが複数いる大家族・3世代での外出で3列8人乗りを活用したいご家庭。
- S-AWCと4モードドライブ×ヒルディセントコントロールで、雪道・悪路・キャンプ場の未舗装路も走り切れるオールラウンドな一台を求めるご家庭。
- 両側パワースライドドアと広い室内で、毎日の送り迎えとアウトドアの両方で使い込みたいご家庭。
- デリカシリーズ累計約140万台・19年で最高販売を更新するロングセラーの信頼性と、高いリセールバリューを重視するご家庭。
- 「軽自動車では物足りない、普通のミニバンとは違う、SUVの走りも楽しみたい」という三菱デリカのDNAに共感するご家庭。
ファミリーカーとしての総評
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| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 室内の広さ・使い勝手 | ★★★★★ | 3列8人乗り×両側パワースライドドア×ホイールベース2,850mmの余裕ある室内は、ファミリーカーとして最高水準。荷室の広さも大型荷物に対応。 |
| 安全性能 | ★★★★☆ | 2026年大幅改良でS-AWC初搭載・e-Assist強化・全グレードサポカーSワイド対応。19年の実績と三菱四輪制御技術の高い安全性。 |
| 乗り降りのしやすさ | ★★★★☆ | 両側パワースライドドア×チャイルドシートISOFIX対応×2列目の余裕ある空間で、大家族・チャイルドシート乗せ降ろしも楽。全高1,875mmは立体駐車場不可。 |
| 運転のしやすさ | ★★★☆☆ | S-AWC全車4WDの安定感・2.2Lディーゼルの余裕あるトルク・8速ATで快適。ただし全長4,800mm・最小回転半径5.5mの大型ボディは取り回しに慣れが必要。 |
| 維持費・コスパ | ★★★☆☆ | 約451万円〜の高価格帯。燃費約10km/L前後はコンパクトミニバンに劣るが、ディーゼル燃料単価の安さが一定補完。リセールバリューSS評価の高い将来価値。 |
総合評価
★★★★★
4.2 / 5.0点
三菱 デリカD:5は、「3列8人乗り×両側パワースライドドアによる圧倒的な室内の広さと使い勝手」「2026年大幅改良でS-AWC初搭載・4モードドライブ・ヒルディセントコントロールにより進化した悪路走破性」「2.2Lクリーンディーゼルの力強いトルク×8速ATの滑らかな走り」「2007年発売以来19年で最高販売を記録した唯一無二の実績」という4つの際立つ強みを持つ、「ミニバン×SUV」という唯一無二のカテゴリーで輝く一台です。全高1,875mmの大型ボディで立体駐車場不可・価格約451万円〜の高価格帯という明確な制約はありますが、「家族全員を乗せながら悪路も走れる本格的な一台に長く乗り続けたい」というご家庭にとって、デリカD:5の替わりになる車は世界中探しても存在しません。
*掲載価格・スペックは2026年3月時点の情報です。詳細は三菱公式サイトまたは販売店でご確認ください。

