自動車重量税は車両重量0.5tごとに段階が上がります。1,490kgと1,510kgでは、たった20kgの差で税額の区分が1つ変わります。
メーカー公式の主要諸元表から20車種の車両重量を確認したところ、この境界のすぐ手前にいる車がいくつもありました。RAV4とbZ4Xは1,990kgで、2.0tまで残り10kg。カローラツーリングは1,440kgで、1.5tまで残り60kgです。
重量税は0.5t刻み。1kgでも超えれば区分が上がる
自動車重量税は、車検証に記載された車両重量をもとに決まります。自家用乗用車の場合、0.5tごとに区切られています。
ここで大事なのは、この区分が連続ではなく階段になっていることです。1,499kgと1,501kgでは重さはほぼ同じですが、税額の区分は別になります。逆に1,010kgと1,490kgは480kgも違うのに、同じ区分です。
つまり「軽いほど安い」ではなく、「どの階段にいるか」で決まります。候補の車が階段のどのあたりにいるかを知っておくと、グレード選びのときに判断できます。
なお軽自動車は重量に関係なく定額です。タントもスペーシアも、重さが何kgでも同じです。ここは考えなくて済みます。
主要20車種の車両重量一覧
トヨタ・日産・マツダ・スズキ・ダイハツが公開している主要諸元表から抜き出し、軽い順に並べたものです。
| 車種 | 車両重量 | 重量税の区分 |
|---|---|---|
| スズキ スペーシア | 850〜980kg | 軽自動車(重量に関係なく定額) |
| ダイハツ タント | 880〜980kg | 軽自動車(重量に関係なく定額) |
| トヨタ ライズ | 970〜1,070kg | 1.0tの区分をグレードでまたぐ |
| マツダ MAZDA2 | 1,040〜1,170kg | 1.5t以下 |
| トヨタ ヤリス | 1,090kg | 1.5t以下 |
| トヨタ アクア | 1,150kg | 1.5t以下 |
| トヨタ ヤリスクロス | 1,180kg | 1.5t以下 |
| トヨタ カローラ | 1,330〜1,430kg | 1.5t以下 |
| トヨタ シエンタ | 1,340〜1,430kg | 1.5t以下 |
| トヨタ カローラツーリング | 1,350〜1,440kg | 1.5t以下。上限まで残り60kg |
| トヨタ カローラクロス | 1,400kg | 1.5t以下 |
| マツダ CX-5 | 1,540〜1,600kg | 2.0t以下。1.5tを40kg超えている |
| トヨタ プリウス | 1,570kg | 2.0t以下 |
| 日産 セレナ | 1,670〜1,850kg | 2.0t以下 |
| トヨタ ハリアー | 1,690kg | 2.0t以下 |
| マツダ CX-60 | 1,730〜1,890kg | 2.0t以下 |
| トヨタ bZ4X | 1,880〜1,990kg | 2.0t以下。上限まで残り10kg |
| トヨタ RAV4 | 1,980〜1,990kg | 2.0t以下。上限まで残り10kg |
| マツダ CX-80 | 2,000〜2,080kg | 2.0tの区分をグレードでまたぐ |
| トヨタ クラウンスポーツ | 2,030kg | 2.5t以下 |
幅のある表記は、グレードや駆動方式によって重量が変わるためです。4WDやハイブリッドは重くなります。
新車の納期が長いなら、登録済み未使用車という手もあります。
非公開の在庫を含めて、希望の条件で探してもらえます。
境界ぎりぎりにいる車がある
表を見ると、いくつかの車が階段のふちに立っています。
RAV4とbZ4Xは1,990kg。2.0tの区分まで残り10kgです。オプションを追加して重量が変われば、区分が上がる可能性があります。
カローラツーリングは1,440kgで、1.5tまで残り60kg。CX-5は1,540kgで、1.5tを40kg超えたところにいます。この2台は数字としては100kgしか違いませんが、区分は別です。
もっと分かりやすいのがライズです。970kgから1,070kgまで幅があり、同じ車種のなかで1.0tの区分をまたいでいます。グレードを選ぶ時点で、重量税の区分も選んでいることになります。CX-80も同様で、2,000kgから2,080kgのあいだで2.0tをまたぎます。
新車では見えにくく、中古と13年目以降に効いてくる
ここは正直にお伝えしておきます。新車を買う場合、この差はあまり見えません。
エコカー減税の対象になる車は、重量税が減額または免除されるためです。燃費基準の達成度によって減税幅が決まるので、重量区分よりも燃費性能のほうが税額への影響が大きくなります。
差がはっきり出てくるのは2つの場面です。
ひとつは中古で買う場合です。減税は新車登録時が中心なので、年数が経った車では本来の区分がそのまま効いてきます。
もうひとつは新車登録から13年、18年を過ぎたときです。この節目で重量税は重くなります。長く乗るつもりなら、重い車ほど後半の負担が増えることになります。
具体的な税額はエコカー減税の適用状況と経過年数で変わるため、見積書または車検の際の明細で確認してください。この記事で押さえてほしいのは「自分の候補が階段のどこにいるか」です。
同じ車種でも、グレードで区分が変わる
もうひとつ知っておきたいのが、重量は車種ではなくグレードで決まるということです。
4WDは2WDより重くなります。駆動系の部品が増えるためで、車種によっては50〜100kg変わります。ハイブリッドも、バッテリーとモーターのぶん重くなります。
大径ホイールやサンルーフ、電動シートといった装備も積み上がります。上位グレードほど重いのが一般的で、その結果として重量税の区分が上がることがあります。
境界に近い車を検討している場合は、グレードごとの車両重量を諸元表で見比べてから決めてください。装備の差だけを見て選ぶと、区分が変わっていたということが起こります。
重量が効いてくるのは、税金だけではない
車両重量は、税額以外にも日常のコストに効いてきます。
燃費です。重い車を動かすにはそれだけエネルギーが要ります。同じ車種でも4WDのほうが燃費が落ちるのは、駆動系が増えて重くなることが理由のひとつです。
タイヤとブレーキです。重い車は大きなタイヤを履き、ブレーキも大きくなります。交換時の費用がそのまま上がります。SUVのタイヤが高いのは、サイズが大きいからです。
そして走りの質にも出ます。重い車は加速に力が要る一方、高速道路では安定します。軽い車はきびきび動きますが、横風の影響を受けやすくなります。重さは良し悪しではなく、性格の違いだと考えたほうが実態に合います。
よくある質問
Q. 車両重量と車両総重量は何が違いますか?
車両重量は人も荷物も乗せていない状態の重さです。車両総重量は、そこに乗車定員×55kgを足したものです。重量税は車両重量のほうで決まります。
Q. オプションを付けると重量税が変わりますか?
変わる場合があります。車検証に記載される車両重量が区分の境界をまたげば、区分が上がります。境界に近い車では、見積もり時に確認する価値があります。
Q. 軽自動車は重量が増えても税額は同じですか?
同じです。軽自動車の重量税は重量に関係なく定額です。ファミリー向け軽自動車全33車種一覧で車種ごとの位置づけを確認できます。
Q. 維持費全体ではどのくらい差がつきますか?
重量税は維持費の一部でしかありません。自動車税(排気量で決まる)、任意保険、燃料代、タイヤ代を合わせて考える必要があります。ファミリーカーの維持費で全体像を整理しています。
※本記事の車両重量は、トヨタ・日産・マツダ・スズキ・ダイハツが公開している各車の主要諸元表の記載に基づいています。重量税の税額はエコカー減税の適用状況や新車登録からの経過年数によって変わります。正確な金額は販売店の見積書、または車検時の明細でご確認ください。
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気になる車が絞れてきたら、実際の在庫を見てみると具体的になります。
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