チャイルドシートが付けられない車はある?適合を決める車側の4条件を公式資料で確認した

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車のシートに取り付けようとするチャイルドシートとISOFIX金具

「このチャイルドシート、うちの車に付くんだろうか」——買う前でも買った後でも、一度はぶつかる疑問です。

先に結論を書きます。現行の乗用車で「チャイルドシートがまったく付けられない車」はほぼありません。後席に3点式シートベルトがあれば、シートベルト固定の製品は使えます。

問題になるのは「その席に、その固定方法で付けられるか」です。ここは車種ごとに決まっていて、しかもメーカー公式の諸元表・装備表に席名まで書かれています。

この記事は、チャイルドシートの適合を決める条件のうち車側の要素を、公式資料で確認した結果としてまとめたものです。

目次

まず、席ごとに何が使えるかを整理する

このサイトではこれまで、メーカー公式の主要諸元表・主要装備一覧表でISOFIXの装備席を調べてきました。その結果を席ごとに整理すると次のようになります。

座席 ISOFIX金具があるか その席での固定方法
助手席 ありません シートベルト固定のみ。エアバッグとの関係で後ろ向きは原則として不可
2列目の左右席 あります ISOFIXまたはシートベルト固定。トップテザーアンカーもここにあります
2列目の中央席 35車種を確認して1台もありませんでした シートベルト固定のみ
3列目 確認した7車種で1台もありませんでした シートベルト固定のみ。3点式シートベルトは備わっています

ISOFIXの金具があるのは、2列目の左右2席だけというのが実情です。トヨタのアルファード・ノア・ヴォクシー・シエンタ、ホンダのステップワゴン・フリード・オデッセイの公式資料を確認しましたが、7車種すべてで同じでした。

中央席については、以前に35車種の装備表を確認したときにもISOFIXがある車は1台もありませんでした。「後席中央は安全性が高い」と言われることがありますが、ISOFIXで固定したいなら左右席しか選べません。

チャイルドシートを載せる前提で、候補を条件から絞り込めます

全高・全幅・乗車人数・ボディタイプを選ぶだけで、メーカー公式の諸元で確認した125車種のなかから候補が出ます。登録も入力も不要です。

ファミリーカー診断で条件から絞り込む

ISOFIXの金具は「対応製品専用」だと明記されている

ここが見落とされやすい点です。トヨタの主要諸元表には、ISOFIXの行に注記が付いており、次のように書かれています。

「チャイルドシートは汎用ISOFIX対応チャイルドシート(新保安基準適合)のみ使用できます。それ以外のチャイルドシートは、シートベルトでの装着となります。詳しくは販売店におたずねください。」

この注記は、アルファード・ノア・ヴォクシー・シエンタの4車種すべてに同じ文言で入っていました。

つまり車についているISOFIXの金具は、規格に適合した製品だけが使えるもので、金具の形が合いそうに見えても、対応していない製品は付けられません。付かなかった場合は、シートベルト固定に切り替えることになります。

おさがりや譲り受けた製品、以前の子で使っていた古い製品を持っている場合は、製品側がどの規格に適合しているかを先に確認してください。本体のラベルや取扱説明書に記載があります。

メーカーによって、同じ装備の書き方が違う

公式資料を横断して見ると、同じISOFIXの金具でも、メーカーによって書き方が違うことが分かります。

メーカー 公式資料での書かれ方 読み取れること
トヨタ 汎用ISOFIX対応チャイルドシート固定専用バー+トップテザーアンカー(セカンドシート左右席)。注記に「汎用ISOFIX対応チャイルドシート(新保安基準適合)のみ使用できます」 対応製品の条件を注記で明示している
ホンダ(ステップワゴン・フリード) i-Sizeチャイルドシート対応 ISOFIX下部取付金具(2列目左右席)+トップテザー取付金具(2列目左右席) i-Sizeへの対応を表記に含めている
ホンダ(オデッセイ) ISOFIX/i-Sizeチャイルドシート下部取付金具(2列目左右席)+トップテザー取付金具(2列目左右席) ISOFIXとi-Sizeを併記している
マツダ 左右席(ロア/トップテザーとも) 金具の種類で書き分けている
日産(セレナ) 「セカンド」とのみ記載 席数が公式資料から読み取れない

トヨタは「汎用ISOFIX対応」と書き、注記で新保安基準適合の製品に限ることを説明しています。ホンダは「i-Sizeチャイルドシート対応」という表記を使っており、オデッセイでは「ISOFIX/i-Size」と併記されています。

i-Sizeは、身長を基準にしたチャイルドシートの規格です。「i-Size対応」と書かれている席は、i-Size製品を取り付けられる前提で設計されているということになります。

気をつけたいのは、表記が違うからといって性能が違うわけではないという点です。ホンダの書き方のほうが情報量が多いように見えますが、トヨタも注記で対応条件を書いています。書き方の差であって、装備の優劣ではありません。

一方で、日産セレナのように席数が公式資料から読み取れない車種もあります。このサイトでは、確認できなかったものは「確認できなかった」と書く方針です。セレナを検討している場合は販売店で実物を見てください。

車側で適合を決める4つの条件

車側で確認すべき条件は、大きく4つに分かれます。

車側の条件 問題になる場面 どこで確認するか
ISOFIX金具の有無と席数 ISOFIX固定の製品を、金具のない席には付けられない 主要諸元表・主要装備一覧表の「ISOFIX」の行。席名まで書かれています
トップテザーアンカーの有無 トップテザーの使用が指定された製品は、アンカーのない席では使えない 同じ行に「トップテザーアンカー」と併記されます
シートベルトの形式 シートベルト固定の製品は3点式が前提。2点式では使えない製品がある 諸元表の「ELR付3点式シートベルト」の記載。席ごとに書き分けられています
座面や床の形状 サポートレッグ(足)が床の収納や凹凸に当たることがある 諸元表では判断できません。実車で確認します

このうち上の3つは公式資料で確認できます。諸元表や装備表には「セカンドシート左右席」「2列目左右席」のように席名まで書かれているので、自分が使いたい席に金具があるかどうかが分かります。

4つ目の座面や床の形状だけは、カタログからは判断できません。サポートレッグ(チャイルドシートの前側から床に伸びる支え)が床の収納フタや凹凸に当たることがあり、これは実車で確認するしかありません。

座席のヘッドレストも確認しておきたい部分です。背もたれとチャイルドシートのあいだにヘッドレストが挟まって、密着しないことがあります。製品によっては取り付け時にヘッドレストを外すよう指定されているため、その席のヘッドレストが取り外せる構造かどうかが問題になります。

装備表には「全席ヘッドレスト」といった記載はありますが、取り外せるかどうかまでは書かれていません。実車で上に引き抜いてみるのが確実です。

もうひとつ、座面の傾斜も効きます。チャイルドシートには取り付け角度の指定があり、座面が前下がりに傾いている車ではその角度に収まらないことがあります。製品側に角度を調整する機構があるかどうかで結果が変わります。

在庫から探す場合

条件を伝えると、非公開の在庫も含めて候補が出ます。

年式・装備・予算を伝えて探してもらう形です。自分で探すより、条件に合う個体が見つかりやすくなります。

在庫を探してもらう無料/依頼後に販売店から電話連絡が入ります

「付かない」と言われる状況は、だいたい5つに分類できる

実際に困るのは、次のような場面です。

よくある状況 何が起きているか どうするか
手持ちのチャイルドシートがISOFIXで固定できない 車のISOFIX金具は「汎用ISOFIX対応(新保安基準適合)」の製品専用。規格が合わない製品は使えない シートベルト固定に切り替えるか、対応製品に買い替える
中央席に付けたいがISOFIXがない 中央席にISOFIXがある乗用車は確認できていない シートベルト固定の製品を選ぶ
3列目に付けたい ISOFIXもトップテザーアンカーもない 3点式シートベルトで固定できる製品か、適合表で確認する
サポートレッグが床に当たる 床下収納やフロアの形状と干渉している サポートレッグのない製品を選ぶか、別の席に付ける
公式資料に席数の記載がない 日産セレナのように「セカンド」とだけ書かれている車種がある 販売店で実車を確認する

いちばん多いのが1つ目の「手持ちの製品がISOFIXで固定できない」というケースです。前述のとおり、車の金具は対応製品専用です。ISOFIXが付いている車=どんなISOFIX製品でも付く、ということではありません。

4つ目のサポートレッグの干渉も現場でよく出ます。シエンタの諸元表には5人乗りの装備として「デッキアンダートレイ」の記載があるように、床下に収納を持つ車種があります。チャイルドシートを付ける席の床がどうなっているかは、実車で足元を覗いて確認してください。

シートベルトの形式も、席ごとに諸元表に書いてある

ISOFIXが使えない席では、シートベルトで固定することになります。このとき効いてくるのがそのシートベルトが3点式かどうかです。

シートベルト固定のチャイルドシートは、ほとんどが3点式(肩と腰を通すタイプ)を前提に設計されています。腰だけの2点式では使えない製品があります。

座席 シートベルトの形式 確認した記載
2列目の左右席 3点式(プリテンショナー付きの設定あり) ノア/ヴォクシー:ELR付3点式セカンドシートベルト(プリテンショナー+フォースリミッター機構付[8人乗り左右席])
2列目の中央席(8人乗り) 3点式。ただしプリテンショナーは付かない 同上。機構が付くのは左右席と明記されています
3列目 3点式 ノア/ヴォクシー:ELR付3点式サードシートベルト。シエンタ/アルファード:全席ELR付3点式シートベルト

今回確認したトヨタ4車種は、2列目・3列目とも3点式でした。3列目についても、ノアとヴォクシーは「ELR付3点式サードシートベルト」と明記されており、シエンタとアルファードは「全席ELR付3点式シートベルト」という記載です。

ただし装備の中身までは同じではありません。ノアとヴォクシーの記載を見ると、プリテンショナー(衝突時にベルトを巻き取る機構)が付くのは「8人乗り左右席」と限定されています。2列目の中央席は3点式ではあるものの、この機構は付きません。

3台を横並びにする場合など、中央席を使う前提があるなら、左右席と中央席は同じ装備ではないことを知ったうえで配置を決めてください。

最終的な適合は、チャイルドシート側の適合表で決まる

ここまで車側の条件を見てきましたが、「この車にこの製品が付くか」を最終的に決めるのは、チャイルドシートメーカーが公開している適合車種リストです。

適合表は、製品ごと・車種ごと・年式ごとに作られています。そこには次のような情報が載っています。

  • どの席に取り付けられるか
  • ISOFIX固定が使えるか、シートベルト固定になるか
  • 取り付け時に条件があるか(ヘッドレストを外す、座席を一番後ろまで下げる、など)
  • サポートレッグが使えるか

車のカタログには、どの製品が使えるかまでは書かれていません。車側の資料で「金具がどの席にあるか」を確認し、製品側の適合表で「その席に付けられるか」を確認する、という二段構えになります。

とくに中古車を検討している場合は、年式に注意してください。適合表は年式で区切られていることが多く、同じ車種名でも世代が違えば結果が変わります。

車種名が同じでも、世代が変われば座席の形も金具の位置も変わります。「前に乗っていた◯◯には付いたから大丈夫」という判断は成り立ちません。

適合表に載っていない車種・年式の場合は、「適合しない」のか「未検証」なのかを確認してください。古い車種や販売台数の少ない車種では、単に検証されていないだけということがあります。この場合はメーカーの問い合わせ窓口に確認するのが確実です。

車を買う前なら、順番を逆にしたほうが早い

これから車を選ぶなら、いま使っているチャイルドシートを基準にして車を絞り込むほうが確実です。

子どもが小さい時期にチャイルドシートを買い替えるのは負担が大きく、車より先にチャイルドシートが決まっていることがほとんどだからです。

手順としては次のようになります。

  • 1. 手持ちのチャイルドシートの型番と固定方式を確認する(ISOFIXかシートベルト固定か、サポートレッグの有無)
  • 2. メーカーの適合表で、候補の車種・年式を検索する
  • 3. 車側の諸元表でISOFIXの席数を確認する(2台以上載せるなら特に重要)
  • 4. 実車に持ち込んで取り付けてみる

販売店に相談するときは、「チャイルドシートは付きますか」ではなく「この製品を、2列目の左右にISOFIXで付けたい」と具体的に伝えてください。前者の聞き方だと「付きます」で終わってしまいます。

実車に持ち込むときは、取り付けたあとの状態まで確認してください。付いただけでは判断できません。

  • 前席を普段の位置に戻せるか。後ろ向きで取り付けると前席の背もたれに当たり、運転席を前に出さないと収まらないことがあります
  • ドアを閉めたときに干渉しないか。側面がドアの内張りに当たると、ドアが完全に閉まらないことがあります
  • 子どもを乗せ降ろしする動作ができるか。取り付け自体ができても、開口部が狭くて抱えた子どもを入れにくい場合があります
  • バックルを留められるか。座面とチャイルドシートのあいだにバックルが沈み込んで、指が入らなくなることがあります

この4つは、諸元表にも適合表にも書かれていません。毎日の使い勝手に直結する部分なので、実車で必ず試してください。

2台以上載せるなら、確認する内容が変わる

1台なら選択肢がありますが、2台・3台になると条件が一気に厳しくなります。

ISOFIXは2列目の左右2席しかないので、ISOFIX固定で付けられるのは最大2台です。3台目は必ずシートベルト固定になります。

また、2台を左右に並べた状態では中央席が実質的に使えなくなることが多い点にも注意してください。チャイルドシートの側面が中央席にはみ出し、大人が座れる幅が残らないケースがあります。これもカタログの全幅では判断できず、実物を持ち込んで確かめる以外に方法がありません。

3列シート車で「2列目に2台+3列目に1台」という配置を考えている場合は、3列目のシートベルトが3点式かどうかを諸元表で確認してください。今回確認したトヨタ4車種は、いずれも3列目に3点式シートベルトの記載がありました。

まとめ:車側の条件は公式資料で確認できる

整理します。

  • 現行の乗用車で「まったく付けられない車」はほぼありません。問題は「どの席に、どの固定方法で付けられるか」です
  • ISOFIXの金具があるのは2列目の左右2席だけ。中央席と3列目には確認した範囲で1台もありませんでした
  • 車の金具は「汎用ISOFIX対応(新保安基準適合)」の製品専用だと、諸元表に明記されています
  • 車側の条件のうち、ISOFIX・トップテザー・シートベルト形式は公式資料で確認できます。座面や床の形状だけは実車で確認します
  • 表記はメーカーごとに違います。トヨタは「汎用ISOFIX対応」、ホンダは「i-Size対応」。書き方の差であって装備の優劣ではありません
  • 最終的な適合はチャイルドシートメーカーの適合表で決まります。車のカタログには書かれていません

「付くかどうか」で迷ったら、まず諸元表でその席に金具があるかを確認してください。そこが分かれば、あとは製品側の適合表で答えが出ます。

免除の第1号は「他の席でも使えない場合」に限られます。詳しくはチャイルドシートの免除は8つだけ|祖父母の車・タクシー・帰省で整理しています。

席が決まったら、その席に取り付けられるかを確認します。詳しくはチャイルドシートはどの席に付ける?中央席は安全そうで装備がいちばん薄いで整理しています。

製品を買い替えるときは、車側の条件も確認が必要です。詳しくはチャイルドシートを前向きにするのはいつ?国交省の区分は体重も身長も年齢も「目安」で整理しています。

読み終えたあとに

候補が決まったら、実際の在庫を見ると具体的になります。

年式・装備・予算を伝えると、非公開の在庫も含めて候補を出してもらえます。

在庫を探してもらう無料/依頼後に販売店から電話連絡が入ります
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