後席にUSB電源がある車はどれ?3列目に電源がある車は少ない|装備表で8車種を確認した

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ミニバン車内の各列にあるUSB電源と、3列目の空の差込口

後席の子どもにタブレットを持たせる、長距離でスマホを充電する——そう考えたとき、その席に電源があるかどうかが効いてきます。

先に結論を書きます。3列目に電源がある車は少数派です。メーカー公式の主要諸元表・主要装備一覧表を確認したところ、3列目にUSB電源があると明記されていたのは8車種中3車種だけでした。残りは1列目と2列目までです。

さらに、同じ車種でもグレードや乗車定員によって電源の数が変わります。ノアとヴォクシーにいたっては、7人乗りと8人乗りでサイドテーブルの装備そのものが違い、USB端子が付くのは8人乗りだけです。

目次

後席のUSB電源を、装備表の記載どおりに並べる

各メーカーが公開している主要諸元表・主要装備一覧表(2026年3月〜9月版)から、USB電源に関する記載をそのまま抜き出したものです。

車種 USB電源の位置と数 3列目に電源があるか
マツダ CX-80 Type-C:フロント×2/リア×2、さらにサード×2(いずれも全車標準) あり(2個・全車標準)
トヨタ アルファード/ヴェルファイア Type-C:センターコンソールボックス前部1個・内部1個、セカンドシート各1個、リヤクォータートリムトレイ各1個 あり(リヤクォーターに各1個)
日産 セレナ Type-C 4個〈フロント2個、セカンド2個〉または5個〈フロント2個、セカンド2個、サード右1個〉 グレードによる(右側1個のみ)
ホンダ ステップワゴン USBチャージャー(Type-C)の装備範囲が「全列」「1列目」「1列目&2列目」でグレード分けされている グレードによる
ホンダ オデッセイ Type-A 2個〈センターコンソールボックス後部〉、Type-C 2個〈2列目シート〉 記載なし
トヨタ ノア/ヴォクシー 独立型センターコンソールボックスにType-C 2個。8人乗りの大型サイドテーブルにType-C 2個 なし
トヨタ シエンタ Type-C 1個・Type-A 1個〈シフトサイドポケット下部〉+Type-C 2個〈運転席シートバック〉 なし
ホンダ フリード Type-C 2個〈運転席/助手席シートバック上部〉※グレード限定 なし

読み取れることを整理します。

マツダCX-80は、サード(3列目)にType-C 2個が全車標準と記載されています。今回確認した範囲では、3列目の電源がグレードに関係なく付いているのはこの車だけでした。

日産セレナは、グレードによって総数が4個と5個に分かれます。装備一覧表には「TYPE-C 4個〈フロント2個、セカンド2個〉」と「TYPE-C 5個〈フロント2個、セカンド2個、サード右1個〉」の2つの記載があり、3列目に電源が来るのは上位側だけ、しかも右側の1個のみです。3列目に2人座ると、片方は電源が使えません。

ホンダのステップワゴンは、装備表でUSBチャージャーの行が「全列」「1列目」「1列目&2列目」の3段に分かれています。グレードによって、どの列まで電源が来るかが変わるという構造です。

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ノアとヴォクシーは、定員の選び方で後席の装備が変わる

今回いちばん意外だったのがこれです。トヨタの主要諸元表には、2列目のサイドテーブルについて次のように書かれています。

定員 2列目のシート サイドテーブルの装備
8人乗り 6:4分割チップアップシート(ベンチ) 折りたたみ式大型サイドテーブル(カップホルダー4個・ポケット・充電用USB端子[Type-C]2個・エコバッグフック2個付)
7人乗り キャプテンシート 折りたたみ式サイドテーブル(カップホルダー2個付)

8人乗りの大型サイドテーブルにはUSB端子が2個付きますが、7人乗りのサイドテーブルはカップホルダー2個だけです。

7人乗りはキャプテンシート(2列目が独立2席)で、一般には上位の構成として扱われます。ところが後席の電源という一点では、8人乗りのほうが装備が厚いという逆転が起きています。

もちろん7人乗りにも独立型センターコンソールボックスのUSB端子2個はあるので、2列目から手が届かないわけではありません。ただし位置が違えば、子どもが自分でケーブルを挿せるかどうかも変わります。カタログの写真だけでは判断しにくい部分です。

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USBとコンセントは別物として考える

「電源がある」とひとくちに言っても、できることが違います。

電源の種類 できること 注意点
USB Type-C(充電用) スマホ・タブレットの充電。子どもに動画を見せる用途はこれで足りる 出力が低い口だと、タブレットは充電しながら再生すると残量が減ることがある
USB Type-A(通信用) カーナビとの接続やデータ通信 充電専用の口と通信用の口は別物。諸元表でも書き分けられている
AC100V・100W 小型機器の充電 消費電力の大きい機器は使えない
AC100V・1500W ノートPC、電気ケトル、非常時の家電給電 多くの車種でメーカーオプション。ノア/ヴォクシーは45,100円(消費税抜き41,000円)
シガーソケット(DC12V) 変換アダプター経由で充電 アダプターが必要。口の数と位置は車種ごとに違う

子どもにタブレットで動画を見せたいだけなら、USB Type-Cが後席にあれば足ります。AC100Vのコンセントまでは必要ありません。

ただし出力には注意が必要です。装備表に「充電用」と書かれている端子でも、出力が明記されていないことがほとんどです。タブレットを再生しながら充電すると、消費のほうが上回って残量が減っていくということが起こります。長距離の移動で使うつもりなら、実際に自分の端末で試してから判断してください。

「充電用」と「通信用」の書き分けも見落としやすい点です。シエンタの諸元表では「充電用(Type-C)1個・通信用(Type-A)1個」と明確に分けて記載されています。通信用の端子はカーナビとの接続が目的で、充電には向きません。数だけ数えると実際に使える口の数を間違えます。

一方でAC100V・1500Wのコンセントは、車中泊や災害時の給電を考えるなら意味が出てきます。ノアとヴォクシーの諸元表では、このアクセサリーコンセント(AC100V・1500W/2個/非常時給電システム・外部給電アタッチメント付)が45,100円(消費税抜き41,000円)のメーカーオプションと記載されています。標準装備ではありません。

アルファードとヴェルファイアは、グレードによって「AC100V・100W/センターコンソール後部1個」と「AC100V・1500W/非常時給電システム付」が使い分けられています。同じ「コンセント付き」でも、100Wと1500Wでは使える機器がまったく違います。

後席のサンシェードも、装備表に書いてある

後席の子どもに関わる装備で、電源と並んで効くのが日よけです。市販の吸盤式サンシェードを買う前に、純正で付いているかを確認しておく価値があります。

車種 後席サンシェードの記載 対象の窓
マツダ CX-80 サンシェード(全車標準) 装備表に全車標準と記載
トヨタ アルファード/ヴェルファイア サンシェード(マニュアル/パワーでグレード差あり) スライドドアガラス・リヤクォーターガラス
トヨタ ノア/ヴォクシー サンシェード+セラミックドット スライドドアガラス
トヨタ シエンタ 後席用サンシェード/セラミックドット スライドドアガラス
ホンダ オデッセイ サンシェードの記載あり 装備一覧表に記載

アルファードとヴェルファイアは、スライドドアガラスに加えてリヤクォーターガラス(3列目の横の窓)にもサンシェードの記載があります。3列目に座る人まで対象に入っているのはこの2車種でした。

トヨタのミニバンに共通して出てくる「セラミックドット」は、ガラスの縁に焼き付けられた黒い点状の加工です。サンシェードとセットで記載されていることが多く、ガラスの端から入る光を抑える役割があります。

注意したいのは、サンシェードがメーカーオプションとセットになっている場合があることです。アルファードの諸元表には「サンシェードはセットでメーカーオプション」という注記があります。欲しい装備が単体で選べるとは限りません。

なお、純正サンシェードは窓の形に合わせて作られているため、市販品より隙間ができにくいという利点があります。ただしスライドドアのガラスは開閉するため、サンシェードを下ろしたまま窓を開けられない車種があります。換気と日よけのどちらを取るかという場面が出てきます。

メーカーオプションは後から付けられない

電源まわりで注意したいのが、メーカーオプションかディーラーオプションかの区別です。

メーカーオプションは工場で組み込まれるため、納車後に追加することができません。アクセサリーコンセントのように配線が車体に埋め込まれる装備は、たいていこちらに入ります。

USB端子の増設は、社外品のシガーソケット分岐やUSB充電器で代用できる場合もあります。ただし、

  • ケーブルが車内を横切ることになり、子どもが引っかける危険がある
  • シガーソケットの位置によっては、後席まで届かない
  • 出力が足りず、タブレットの充電が追いつかないことがある

といった問題が出ます。後席で使うことが分かっているなら、最初から後席に電源がある車を選んだほうが確実です。

ノアとヴォクシーは、室内灯でも定員によって差が出る

ここまで見てきた「定員によって後席の装備が変わる」という現象は、電源だけの話ではありません。室内灯にも同じことが起きています。

トヨタの主要諸元表には、LEDルームランプについて「フロント1+リヤ1」と書かれたうえで、ダウンライトの装備が次のように分かれています。

定員 後席のUSB端子 室内灯(ダウンライト)
8人乗り 大型サイドテーブルにType-C 2個 フロントダウンライト付
7人乗り サイドテーブルはカップホルダー2個のみ フロント・リヤダウンライト付

つまり8人乗りはフロントのダウンライトだけ、7人乗りはフロントとリヤの両方という記載です。後席のUSB端子とは逆の関係になっています。

整理すると、ノアとヴォクシーでは次のトレードオフが起きています。

  • 8人乗りを選ぶと……2列目に3人座れる。大型サイドテーブルにUSB端子2個が付く。ただしリヤのダウンライトは付かない
  • 7人乗りを選ぶと……2列目が独立シートで快適。リヤのダウンライトが付く。ただしサイドテーブルにUSB端子は付かない

どちらが上位という関係ではなく、装備の組み合わせが違うというだけです。夜間の送迎が多い家庭と、後席で動画を見せる時間が長い家庭とでは、優先する装備が変わります。

ちなみにワイヤレス充電(Qi、トヨタの呼称では「おくだけ充電」)は、今回確認した範囲ではすべて前席の設置でした。アルファードの諸元表には「設置場所はコンソールアッパートレイ部となります」と明記されています。後席でワイヤレス充電を使うことはできません。

3列目に子どもを座らせる前提なら、必ず確認する

3列目は、走行中に親の手が届かない席です。その席に座らせるなら、装備の確認はより重要になります。

後席の電源に加えて、次の項目もあわせて見ておいてください。

  • エアコンの吹き出し口が3列目にあるか。リアクーラーやリアサーキュレーターの有無は車種によって違います
  • カップホルダーが3列目にあるか。飲み物を持たせられるかどうかが変わります
  • 読書灯やルームランプの位置。夜間に手元が見えるかどうかに関わります
  • シートベルトのバックルに自分で手が届くか。3列目は座面が低く、子どもが自分で留めにくい車があります

これらはすべて主要装備一覧表に記載があります。販売店のWebページには「快適装備充実」としか書かれていないことが多いので、PDFの装備表まで下りて、列ごとの記載を確認してください。

ホンダのオデッセイは、この点で記載が細かい車種でした。装備一覧表には「1列目シート用ルームランプ&左右独立スポットランプ、2列目/3列目シート用左右独立ルームランプ」と書かれており、3列目まで左右独立で灯りが用意されていることが分かります。

マツダCX-80も「LEDルームランプ(フロント/センター/リア)全車標準」と記載されており、3列目まで含めて全車標準です。

こうした記載は、カタログの写真や販売店のページからは読み取れません。「3列目に人を座らせるつもりがあるか」で確認すべき項目が変わるということです。荷室としてしか使わないなら、3列目の装備は気にしなくて構いません。

中古で探すときは、グレード名から装備を逆算する

電源まわりはグレード差が大きいので、中古車では特に注意が必要です。

中古車の掲載情報に「USB電源あり」と書かれていても、それが何列目の話なのかは分かりません。1列目にType-Cが2個あるだけでも「USB電源あり」と表記されます。

確実なのは、その年式の主要装備一覧表を確認して、掲載されているグレード名がどの列にあたるかを突き合わせることです。メーカーのサイトには過去のカタログPDFが残っていることがあります。

もう1点、アクセサリーコンセントはメーカーオプションなので、個体によって付いていたりいなかったりします。グレード名だけでは判断できません。装備一覧に明記されているか、実車の内装を写真で確認してください。センターコンソールの後ろ側にコンセントの蓋があるかどうかで見分けられます。

USB端子の規格も年式で変わっています。以前はType-A(長方形の差し込み口)が主流でしたが、近年の車種はType-C(小さな楕円形)に置き換わっています。今回確認した車種でも、オデッセイのようにType-AとType-Cが併記されているものがありました。

手持ちのケーブルがそのまま使えるかどうかは、この規格で決まります。年式の古い個体を選ぶ場合、Type-Aしか無い可能性があります。変換アダプターで対応できますが、急速充電に対応しないことがあります。

最後に、実車を見られるなら、後席に座って自分でケーブルを挿してみてください。端子の位置が座席の下や奥まったところにあると、子どもが自分で抜き差しできません。結局は親が後ろを向いて操作することになり、電源があっても使い勝手が良くないという結果になります。

まとめ:電源は「何列目にいくつあるか」で見る

公式の装備表を確認して分かったことを整理します。

  • 3列目にUSB電源があると明記されていたのは、確認した8車種中3車種(CX-80・アルファード/ヴェルファイア・セレナの上位グレード)
  • CX-80はサード×2が全車標準。グレードを問わず3列目に電源がある
  • セレナの3列目は「右1個」だけ。3列目に2人座ると片方は使えない
  • ノア/ヴォクシーは、USB付きのサイドテーブルが8人乗り限定。7人乗りはカップホルダーのみ
  • ステップワゴンは「全列/1列目/1列目&2列目」でグレード分けされている
  • 室内灯は逆で、リヤのダウンライトが付くのは7人乗りのほう。定員の選択で装備の組み合わせが変わる
  • ワイヤレス充電はすべて前席。後席では使えない
  • 3列目の横の窓(リヤクォーターガラス)までサンシェードがあるのはアルファード/ヴェルファイア
  • AC100V・1500Wはメーカーオプションが多く、後付けできない

「電源が付いている」という一言では、何も決まりません。どの席に、いくつ、どの種類の電源があるかを装備表で確認してから決めてください。後席で使うことが分かっているなら、ここは妥協しにくい部分です。

走行中に手元の画面を見続けると、酔いやすくなることがあります。詳しくは子どもが車酔いしやすいとき、車のどこを見るかで整理しています。

読み終えたあとに

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